収録CD:WAR
・洋楽
2月23
昨日ラジオで、大竹しのぶさんの「水に流して(私は後悔しない)」がかかっていました。
懸命にそのことを自分に言い聞かせ、過去と訣別しようとする情念のこもった歌。日本でも多くの人がカヴァーし、中でも越路吹雪さん、美輪明宏さんをはじめ、この大竹さんにも愛称されている歌。岸洋子さんの歌は詞そのものが原曲に近いものとなっていて、詞に限っては、私はこちらの方が好きです。過去を懸命に消尽させようとするあまり却ってそのことが回想度を強めてゆく、だからこそより懸命に力を込めて過去を吹っ切ろうとする、その情念が行間にこもった内容。なのに岸さんの歌唱はどこか淡白で、情念に乏しい。歌にこもった情感については大竹さんや越路さん、クミコさんの方が勝っているような気がする。つくづく難しい歌だと思う。
エディット・ピアフ CP20-5639-40
昨日からこの歌が頭から離れません。
過去との訣別には情念が必要なこと、そしてその情念により却ってそれを深く心に刻むことになってしまうこと、記憶よりも忘却の方が難事なのだ、自分の過去についてはどうすることもできない、だからこそ、他者との接し方において「不問にする」ということはとても重要なことなのだ、そんなことばかり考え続けていました。
頭から離れないものについてはそれを遠ざけるのではなく、思い切り嵌ってみる、それが若年期に犯した私の失敗からの教訓です。
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